激安の海外VPSサービスTime4VPSを使ってみた

現在では国内のサービスでも月千円程度で利用できるVPSサービスですが,海外には驚くべき価格のVPSサービスが存在します.その1つがTime4VPSです.

Time4VPS

海外の格安VPSというと,どうしても安定性などに疑問がわいてしまいますが,今回利用したTime4VPSは価格がわずか月100円ちょっとというだけでなく,サービス内容も満足できるものでした.

以下は,簡単な契約の方法と使用した感想を紹介します.使用した感想を先に見たい方はこちらをクリックしてください.

契約の仕方はとても簡単です.英語のページですが,難しい英語は必要ないように感じました.

はじめに,Time4VPSの公式ページに移動します.
その後,好きなプランを選択し,内容の確認や契約期間を選択し,次へ進みます.
いくつかプランがありますが,一番安いのは「Standard VPS」のXSプランです.今回私はこのプランで契約しました.為替レートにもよりますが,今回の私の場合は,24か月契約でPayPal為替手数料を加えて 3,286円でした.一月あたり140円を切る破格ですね.毎月自動販売機でジュースを一本買うと考えれば,いかに安いかが分かります.

なお,Standard VPS,Storage VPS,KVM Linux VPS,KVM Windows VPS の4種類のVPSコースがありますが,Standard VPSはおそらくOpenVZという仮想方式をとるもので,KVM VPSはKVMという仮想方式をとるものです.前者は準仮想化であり,後者が完全仮想化であると考えられるため,前者の場合一部に制約がかかったり,リソースの割り当てがKVMよりも不利になっています.品質を重視する場合や一部の機能を使いたい場合はKVMを選択する必要がありますが,格安目的であれば基本的にStandard VPSでよいでしょう.ただし,OSをLinuxではなく,Windows Serverにしたい場合は KVM Windows VPS一択となります.Storage VPSは簡単に言うとクラウドドライブ(One Drive,DropboxやGoogle Driveのようなもの)ですので,他とは用途が異なります.
契約期間については,1か月から24か月の間で選択できます.当然一番安いのは24か月契約ですが,24か月契約する前に,お試しで1か月だけ契約してから24か月契約するといった手段でもよいと思います.1か月契約でも十分安いですからね.

支払方法はPayPalが安全でおすすめです.あとは必要事項を入力し,支払いを完了させます.

なお,電話番号の入力欄には,携帯電話(SMSの使える番号)を入力する必要があります.
日本の場合は,例えば「090-CDEF-GHIJ」という電話番号の場合は「8190CDEFGHIJ」というように,日本の国番号81に続いて国内通話時の番号の先頭の0を除いた番号を入力します.

Time4VPSの支払い画面(PayPal)
24か月も使えるのに,本当に3千円ちょっとしか請求されていないことが分かります.ちなみに,今回の場合はユーロ決済のところをPayPalの外貨両替を用いて日本円でPayPalから請求されますが,この場合手数料としてレートが3.5%増となっています.設定を変更することで,ユーロのままカードに請求することもでき,カードによっては3.5%よりも手数料が低いこともあるため,ユーロ建てで決済した方がお得になることもあります.

全ての手続きが完了した後は,登録したメールアドレスにメール,電話番号にSMSメッセージがとどくので,それぞれに記載されている認証番号をマイページ上で入力することですべての手続きが完了します.

手続きがすべて完了し,マイページを開くと次のような画面が表示され,VPSの設定が完了するのを待ちます.

Time4VPSの支払い後セットアップ待機画面

しばらく待ってページを更新すると,VPSの準備が完了し,次のような画面になります.

Time4VPS使用開始準備完了画面

あとは,InstallをクリックしてインストールしたいOSを選択すれば準備は完了です.
インストール後はそれぞれのOSに合わせて設定や更新,セキュリティ対策をお忘れなく.

さて,肝心の使用した感想を紹介します.

今回契約したStandard VPSのXPプランは,仮想CPUが1 Core,メモリが512 MB,保存領域が20 GB です.
保存容量はあまり多くないため,大量のデータを扱う場合はやや不足するかもしれません.

今回は CentOS 7 をインストールし,数週間ほどいじってみました.yum を用いた各種ソフトウェアのインストールやアップデートは特に不満を感じることなく動きました.Apacheを用いてHTTPサーバを動かした感想としても,特に何は感じませんでした.このように,ライトな使い方であれば,十分実用に耐えうるVPSだと感じました.特にVPSの初心者や,実験環境がほしい,予備環境がほしい場合には,安価な維持コストですので良いのではないでしょうか.

唯一難点を上げるとすれば,TeraTermなどでコンソールを扱う際に,多少の遅延が発生してしまうことです.
個人的には,十分我慢できる遅延でしたが,気になる人には気になってしまうと思います.
遅延の程度としては,3,4文字連続して入力すると,3,4文字目を入力したときにようやく1文字目が表示されるくらいです.画面を気にせずカタカタと入力していってもちゃんとサーバには届いているため,作業自体は問題なく進めることができます.画面に瞬時に表示されないのが気になるならば,難があるかもしれませんね.
なお,HTTPでページを表示するときは気にならない遅延だと思います.
これは,サーバがリトアニアにあり,Pingも数百ms程度であるため,物理的な距離の問題のためにどうしても避けられないことです.決してVPSが悪いわけではなく,物理的な距離の問題なので,気になる場合は日本国内のVPSを契約することをお勧めします.

とはいっても,軽く使用した感想として気になったのは物理的なサーバの距離によるコンソールの遅延だけなので,VPS自体の不満は特になく,日本国内のVPSでは信じられない価格で運用できます.もちろん,安いプランであれば表記スペック自体があまり高くないので,過度な期待はできませんが,とりあえずVPS環境がほしい,追加したいという人にはぜひおすすめしたいです.

興味を持った方は以下のリンクからどうぞ.
Time4VPS

Filed under: Server — ほくと 20:30  Comments (0) Tags : VPS
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントはまだありません »

No comments yet.

Leave a comment





(一部のHTMLタグを使うことができます。)
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

CAPTCHA


*