CentOSのPHPのバージョンをアップグレードする手順

PHPは日々開発,改良がなされており,定期的にバージョンアップしていきます.セキュリティ関連や軽微な修正はyum updateなどでほかのプログラムと一緒にされますが,例えばバージョン5.3から5.6,7.0などは自動でしてくれません.
まだセキュリティサポートのされているバージョンであれば,そのままでもよいのですが,サポートがなくなってしまうと攻撃される危険があるので,なるべく早くアップグレードしましょう.
今回は,このような場合のメジャーバージョンアップを行う手順を紹介します.

まずは,現在インストールされているPHP関連パッケージを確認します.

rpm -qa | grep php

すると

php-5.3.3-46.el6_7.1.x86_64
php-cli-5.3.3-46.el6_7.1.x86_64
php-common-5.3.3-46.el6_7.1.x86_64
php-mbstring-5.3.3-46.el6_7.1.x86_64
...

といった感じで出てくると思います.バージョンの数字より前の部分がパッケージ名になります.パッケージ名は,後でインストール(アップグレード)の際に指定するのに使用します.

次に,インストールに必要なリポジトリを追加します.
CentOS6の場合は次の1行目と2行目を,CentOS7の場合は次の1行目と3行目を実行します.

sudo yum install epel-release
sudo yum install http://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-6.rpm
sudo yum install http://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-7.rpm

最後に,任意のバージョンのPHPをインストールします.ここではバージョン7.2をインストールする例を挙げます.

yum update --enablerepo=remi,remi-php72 php php-common php-cli php-mbstring

インストールしたいバージョンに合わせて,remi-php72 の部分を remi-php56(5.6の場合),remi-php70(7.0の場合)などに変えてください.
また,インストールするパッケージは,初めに確認したものを参考に追加してください.

以上でアップグレード作業は終了です.

php -v

を実行して,PHPのバージョンが変わったことを確認してみましょう.
あとはApacheの再起動をして終了です.

ちなみに,バージョンが変わると仕様が一部変化するので注意が必要です.例えば前のバージョンでは非推奨ながら使用できた関数が削除されるなどがあります.そのため,既存のプログラムが動作しなくなる場合があるので,必ず動作確認を行いましょう.言わずもがなですが,可能な限り本番環境へ移行する前に試験環境で試してからアップグレードするようにしましょう.

Filed under: Programming,Server,PHP — ほくと 22:00  Comments (0) Tags : CentOS PHP
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